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【コラム】サッカー選手の“引退後”をデザインする

フォルトゥナホールディングスが描く「もうひとつのキャリア観」

「人生=サッカー選手」ではない。
この言葉を、私たちは決してネガティブな意味で使っていません。むしろそこには、「人生の主語を自分に戻す」という前向きな意思が込められています。

サッカーは、確かに人生の中心になり得る美しい競技です。勝敗や努力、チームワークを通じて、人間としての成長を与えてくれる。
しかし、サッカー選手でいられる時間は、想像以上に短い。プロで活躍できる期間は平均して10年前後、多くの選手は20代後半から30代で“その次”を考え始めます。

では、その「次の人生」をどう生きるか。
私たちフォルトゥナホールディングスは、サッカー選手の“引退後”を「デザインする」ことを企業の使命のひとつと考えています。

サッカー選手のキャリアは“点”ではなく“線”である

選手としてピッチに立つことだけがキャリアではありません。
選手が現役時代に培った経験、仲間との連携力、目標に向かう集中力、プレッシャーに立ち向かうメンタル、それらは、ビジネスの世界でも高く評価されるスキルです。

実際、私たちが関わるスポンサー企業の方々からは「元アスリートはチームワークが強く、責任感がある」「物事の継続力が違う」といった声を多くいただきます。
それは、数字や成果で測れる力だけではなく、人間としての“在り方”が社会に響くということ。

フォルトゥナホールディングスでは、選手を「スポーツ人材」ではなく「社会人としての可能性を持った人」として捉えています。
だからこそ、サッカー人生の終わりを“キャリアの終わり”にしない。
現役から次のステージへ、スムーズにバトンを渡せる仕組みを整えることが、私たちの役割です。

ホールディングスという構造が持つ意味

フォルトゥナホールディングスは、単にクラブを運営するだけでなく、グループ全体で「選手の未来」を事業として支える仕組みを持っています。

クラブを軸に、メディア、マーケティング、教育、地域連携、企業支援など多角的な事業を展開し、選手が現役中から社会と接点を持てる環境を整えています。

その一環として、引退後の受け皿となる「自社雇用枠」を設けるだけでなく、スポンサー企業や地域企業と連携し、選手の特性に合わせた転職・研修・事業参画をサポートしています。

たとえば、営業職や広報職として企業に入る元選手もいれば、地域のスポーツ施設の運営や、教育事業に携わる人もいます。
“スポーツしかしてこなかった”という自己評価を変えるための道筋を、私たちは一緒に設計しています。

「選手であること」だけが幸せではない

サッカー選手は、幼少期から一つの競技に人生を注ぎ込み、競争の中で生きてきた人たちです。
だからこそ、ピッチを離れる瞬間に「自分の価値が消えるのでは」と感じる選手も少なくありません。

けれど、人生はもっと長い。
サッカーで得たものをどう社会に還元し、どんな形で次の幸せを作るか。そこにこそ、本当のキャリアデザインがあると私たちは考えます。

サッカー選手であることは素晴らしい。
でも、社会人として安定した生活を築いた上で、大好きなサッカーを続ける。
そうした選択肢も「幸せの形」として認められる社会をつくりたい。

フォルトゥナホールディングスは、クラブ経営と同時に、「セカンドキャリア支援=社会づくり」だと捉えています。
それは“引退後の支援”ではなく、“人生の連続性を支える仕事”です。

社会との接点を「当たり前」にするために

アスリートのキャリア支援というと、「引退後の相談窓口」や「就職紹介」のイメージが強いかもしれません。
しかし、私たちが目指すのは“引退後のサポート”ではなく、“現役中から社会とつながる設計”です。

フォルトゥナホールディングスでは、選手たちに現役のうちからスポンサー企業とのプロジェクトや地域活動に参加してもらう仕組みを導入しています。
企業の担当者と一緒にマーケティング施策を考えたり、地元の学校で子どもたちに講演したり。
それらの活動が、選手の「社会経験」になり、同時に「自分の強みを再確認する機会」にもなります。

また、クラブ内では「仕事体験」や「地域事業インターン」のような取り組みも積極的に展開。
現役中から社会との接点を自然に持つことで、“サッカーを終えても続く人生”をポジティブに想像できるようにしています。

“引退”をネガティブな言葉にしない社会へ

私たちは、「引退」という言葉を変えたいと思っています。
サッカーをやめる=人生を終えるではない。
プレーヤーとしての時間が終わったあとも、“サッカーとともに生きる”道は無数にあります。

指導者、経営者、教育者、地域の担い手、そして企業人。
サッカーを通じて得た感性や責任感は、どんな社会でも通用する。

その橋渡しをするのが、私たちフォルトゥナホールディングスです。

サッカー選手が、プレーをやめても輝き続ける社会。
そのためには、クラブ、企業、地域、そしてサポーターが一体となって、“選手の人生”をチームとして支える必要があります。

私たちはその中心で、「スポーツの後の未来」を形にする会社でありたいと考えています。

最後に ― “引退後”をデザインするという覚悟

フォルトゥナホールディングスの挑戦は、単なるキャリア支援ではありません。
それは、「人間として生きることのデザイン」です。

誰もが歳をとり、立場を変え、環境を変えながら生きていく。
サッカー選手も同じです。
けれどその変化を恐れず、新しいフィールドに立つ勇気を持てるかどうか。

私たちは、その最初の一歩を一緒に踏み出せる企業でありたい。
そして、“引退”をゴールではなく、新しいキックオフだと感じてもらえるように。

フォルトゥナホールディングスは、今日も「人生という試合」をともに戦う仲間として、
サッカー選手たちの未来をデザインし続けています。